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付加断熱で長期優良住宅認定は難しい!?


今晩は、ピースホーム代表の河野です。
法律は変わらないけれど、審査は変わる!だから家づくりも変化する!というのが今回の話のポイントです。
※結構、今回は専門的な話です。

ここ数年、外壁の塗り壁工法が流行っています。
香川県ではSTO(シュトー)が人気みたい。

それ自体は良いのですが、
塗り壁工法の1つである、「付加断熱と組み合わせた湿式工法」にすると課題が出てきます。

皆さんは長期優良住宅はご存知ですか?
長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で家を使用するために、
構造や設備、維持管理のし易さ等のチェック項目をクリアした良質な住宅の事です。

この長期優良住宅の認定を取得するにあたって、様々な課題をクリアする必要が
あります。
その一つが「劣化対策」といわれる分野です。
長期優良住宅の場合、この劣化対策等級は最高の3を取得する必要があります。
その等級3の条件の一つに、外壁は通気構造等とするというものがあります。

実はこの通気構造等が「付加断熱と組み合わせた湿式工法」では2022年12月現在、認められないことがあります。

近年の住宅高断熱化需要が高まりつつある中で、柱と柱の間に入れる断熱材だけでは求める性能が不足する為に、
柱の外に断熱材を付加する「付加断熱化」が進んでいます。

それ自体は大変良い事ですが、付加断熱をする際に通気層を取らずに施工する湿式工法があります。
この時に、劣化対策等級3としては外壁を通気構造等とするという決まりがある為に、
この湿式工法自体が「通気構造等」とイコールになるかどうかという審査課題があります。


以前はさほど問題無くクリア出来ていたのですが、
2022年12月の段階では「付加断熱と組み合わせた湿式工法」の場合は長期優良住宅にならないケースが増えているようです。
ただ最近思うのは、提出する複数の審査機関によって回答が違ったり、
湿式工法自体が認定を取得していて長期優良住宅認定も全然OKなものもあります。

だからね、難しい。
深く掘れば掘るほど、難しい。
グレーゾーンな話にも思えますし、そもそもそんなもんだよって世の中が思っているだけの話かもしれません。

結論は「付加断熱をする時に長期優良住宅の認定を取る事は、意外に難しくなった。」って事です。

もちろん、すんなりと認定が2022年12月現在でも取れるパターンはあります。
その辺りはまたお話しできる機会があれば書きたいと思います。

いずれにせよ、構造や劣化対策においては手札の多い住宅会社の方が良いよねって思います。

ではまた。



手間をかける

今晩は。
ピースホーム代表の河野です。
ブログ、久しぶりに書きます。
以前、いつ書いたのか覚えてないくらいです。
すいません。
コロナ禍になって、何かと気忙しい年が1年、また1年と続いて気付けば早3年。
幼稚園児だったウチの子がもう小学生になりました。

さて、普段の家づくりをする中で多くのハードルが、僕たちの目の前に立ちはだかります。
住宅会社はもちろん、家を買うお客様にもです。

ここ3年間で言うと、
コロナ禍による衛生管理の難しさ
コロナ禍による働き方の変化
お子さんの就学変化
ウッドショックに建材ショック
補助金打ち切り問題
などなど

書けば書くほどため息の出る話題に事欠かない3年でした。

しかしながら、そのハードルを必死に越えて家づくりを頑張ろうとするお客様の姿に
僕も正直、心打たれ、励まされ、笑顔の力を頂き、乗り越えてきました。
ありがとうございます。

そういったプラスの力をお客様との打合せで頂けるからこそ、
僕からお客様に家という形でお返ししたいなと思いますし、
職人さんや仕入れ先さんと一緒にハードルに向かって立ち向かえたのだと思います。
ありがとうございます。

そういった時代に忘れてはならないのが【時間】です。
先日、設計の方と今後の家づくりで話す機会がありました。
といっても、話の後半は僕の悩みを聞いて貰うという、えげつない展開にしてしまい、
僕も「あれ?何か話の流れ間違えたな!」と後から思いました(汗)

まぁそこで、その人と共通して、今必要なのが【時間】でした。
家を建てるうえで設計というのはとても大事な事なのですが、
その設計に掛ける時間がまだまだ少ないという話をしたんですね。

基本デザインの部分は時間がかかっているのですが、
それ以外の使い勝手などを考えた部分は、まだまだ時間をかければ
向上の余地があります。

そこで、僕は「手間をかける」というのを良い意味で継続したいと思っています。
設計という工事前の段階だからこそ、検討が出来る項目はたくさんあります。
でも現実は、予算と時間の制約で、必要以上に手間を掛けれない状況があります。

例えば。
補助金の期限があるから、この日までに工事を始めなきゃ。
来月値上がりするから、今月に発注しなきゃ。
という制約です。

正直、そういうものに縛られたくない(汗)

もちろん、それらも大事ではあるのですが、
今一度、何が最も大事なのか、お客様と念入りに話すべきだ!とも思ったんです。

誰しも、お金は必要ですし、無い袖は振れません。
でも、家づくりでお金に振り回されるのは正解では無いと思うのです。
家はお金の対価で出来上がりますが、生活はお金だけでは成り立たないと思っています。

だからこそ、あえてこの時代に「手間をかける」を忘れたくは無いと思いました。

そんな話を設計の方と話してたら、僕の悩みを聞いて貰う流れになっちゃってた。というね、、、、(笑)
久しぶりにブログを書こうとして、タイトル何にしようかなと考えたら、
冒頭の「手間をかける」になっちゃいました。

気忙しい年がおそらく来年も続くと思いますが、
どうか皆さん1度立ち止まって、そして縛られたものを振りほどいて、
また歩みを1歩ずつ進めていけたらなと思います。

引き続き、よろしくお願い致します。



【学び】高断熱高気密と価格と施工難度

近況

お世話になっております。
河野です。
世の中はInstagramやYouTubeですが、僕自身は文章を書くことが昔から好きです。
といっても、日記のようなものですが。

昔はブログを毎日更新を頑張って居たり、今年はYouTube更新を頑張ったり、右往左往とは正にこの事かと感じていたりもします。恐らく、こういった発信する事を仕事とせず、義務感ではなく、好き好みとも少し違い、気の赴くままに綴ることが僕の性格を素直に表しているなと思います。

新しい試みの取っ掛かり

ここ最近、今までとは違う断熱と気密を考え始めました。
基本的な考え方は変わらないですが、今は高性能な住宅を求める方と、性能はそこそこに予算を重視した住宅を求める方の2つに分かれた時代だなと感じてます。
全ての家が同じ予算で作られる訳では無いので、つくる側としてはとても難しい問題です。
設計のみで考えると世の中の断熱材や気密材を際限なく選択可能ですが、現実にはそうはいきません。

いつも仕入れしている会社が仕入れ可能な材料であることが基本的に優先されるからです。
ここで、仕入れ会社を新たに探すという選択肢ももちろんあるのですが、そもそもいつも仕入れしている会社の良い所が沢山あるから仕入れているのであって、簡単にコロコロ仕入れ会社を変えるのは倫理的にも、物理メリット的にも難しいのです。

新しい試みをする時の人柄の話

毎回、新しい試みをする時は人に頼ります。
当たり前ですが、自分一人だけでは大したことは出来ません。
様々な見解や経験を持っている人に相談しながら、つくり込んでいきます。
その段階で最も重要視しているのは人柄です。

人柄が自分にとって合うかどうかは、もちろんなんですけど、
最重要視しているのは、客観的な見方が出来る人です。
僕が相談する方は、当然その後の仕入れをお願いしたり、設計サポートをして貰ったり、大なり小なり金銭が発生していく人たちです。僕の選択いかんでは売り上げが増えたり減ったりする訳です。

そういう場合、どうしても自分を有利に見せがちになるのが常だとは思うのですが、そういった時に他の事例も踏まえて、正直に客観視した意見をくれる方がとても大切です。

結論です。

2015年くらいから始めた高断熱高気密ですが、約6年くらい経過して今年大きな変化を迎えようと思います。
色んな変化を毎年してきたのですが、今年のウッドショックを契機に家づくりの変化をしていく予定です。
より良い長持ち住宅になるように、計画中の取り組みを実現していきます。


日よけは外で!

おはようございます。河野智行です。
昨日は、高松市にありますYKKAPショールームさんにて窓の見学をしておりました。

そこでお客様から質問が!
夏の暑さ対策どうしたらいい?
です。

おススメは、すだれかシェードですね^^

基本的に室内側でレースカーテンをするのと比べて、窓の外にすだれやシェードをつるす方が、日射熱が入ってくるのを防ぐ効果が高まります。
なので、日よけは外で!が基本となります。

一番、コストパフォーマンス良いのはすだれじゃないですかね。
その次がシェードかなと思っております。

もちろん、屋根の形状的に軒を深く出来るのであれば深くしておきたいですね。
※長期優良住宅だと構造計算上、垂木のサイズなどに応じて軒の出に制限が出たりします。柱立てたりとか。
後は、縁側設けるとかも良。

よくハニカムスクリーンやカーテン、ロールスクリーンなども相談を受けますが、
夏の日よけは室外で出来るだけ対策しましょう^^

※冬は逆に断熱用のハニカムスクリーンなども良いですね。

ではまだ暑い日が続きますが、皆さん体調にはお気をつけて水分補給!!
ではまた!


ウッドショックと今後流行りそうな仕様

怖い怖い言われ過ぎなんじゃないか。

河野です。
今日は完成見学会1日目でした。

ご予約いただいた皆様、ご来場ありがとうございました。
さて、完成見学会で頂いた質問で、さすが!!というのがウッドショックです。

ウッドショックというのは、木が無い、木の価格が上昇していると業界内で騒ぎになっている事を言います。

かつては、断熱材が無い、エコキュートが無い、トイレが無い、火災報知器が無い、ドアが無い、など様々な「無い」が出てきましたが、ついに木造住宅の本丸である「木が無い」となってしまいました。

これは正直、詳細が分かりません。
いつ回復するとか、いつ落ち着くだとか、明確な回答は得られません。
それほど木材業界は難しい業界だという事です。

何が難しいかは、割愛。

さて、だからといって手をこまねいていては何も進展しません。

僕らは木造住宅を建てるのが仕事です。
ですから、家を建てる事に向けて最大限の努力をします。

今後どのような時流になるのか、油断は出来ませんが、慌てず、騒がず、
良い家をしっかりとした根拠を持って、建てて行かなければならないなと考えています。

ウッドショックにつきましては、今すぐ結論が出るものではありません。
そこだけは家を買おうとする皆さん、知っておいて頂けたらと思います。

流行りそうな仕様

今年の2月に公開された「みんなの住宅研究所」
※ぜひググってみてください。

一般に工務店である僕らが「研究所」を持つことは無理です。
その為、家を建てるためのノウハウは自らが造り出したり、他方で学んだり、少数の知り合いで考え出したり、お金でノウハウを買ったり、様々な手法で「工務店の家の造り方」は決まっています。

ピースホーム自身も、様々な技術を組み合わせたりして家の標準的な作り方を決めています。

ですが、「みんなの住宅研究所」は1工務店だけでは無く、全国規模で「家の造り方を研究して、みんなでより良い住宅を」つくろうという趣旨で出来た研究所です。

これはぜひ浸透していってほしいなと思い、さっそく会員登録を3月に申し込んだ次第です。

現在、みんなの住宅研究所ホームページには誰もが確認できる家づくりの仕様が公開されていますので、是非皆さん家づくりをする際は1度ご確認の上、住宅会社選びの参考にしてください。

では明日の完成見学会もお待ちしております。