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正倉院の杉の話

河野(兄)です^^
モミの木の家を聞きつけて、僕らに声を掛けてくれる方が増えて来てます。

ありがとうございます。
この間は、ウィスキー樽とご飯を入れるおひつの違いについて説明をさせて貰いました。

季節外れの扇風機が写りこんでいます(恥)※大きいのが樽で、小さいのがおひつです。

この2つ、当然です用途が違います。

ウィスキー樽は、何年もウィスキーを熟成させるために保管に優れたもの。
おひつは、炊きあがったご飯を入れておくためのもので、お米の水分を吸い取ってふっくらしたご飯にしてくれます。

同じ木で出来た、ウィスキー樽とおひつ。

しかし、この2つは入れ物の中の水分をどう扱うかという部分が全く違います。
ウィスキー樽は、ウィスキーを長年樽の中に留めておくために保水性が優れています。
逆におひつは、炊き立てご飯の鮮度を保つために、水気を吸ったり戻したりする調湿性に優れています。

この2つの入れ物を家に例えてみると、どちらの考え方が「内装材」に適しているか?ということになります。

同じ木という分類で出来上がった製品でも、考え方が異なれば、効果も全く変わってくるんですね。

では、効果を変える為にはどうすれば良いのか?ってことなんですが、木の性質を知ることが大事です^^
木の性質は、丸太の切り方一つで変わります。大きく言えば、板目と柾目ですね。

おひつは柾目。ウィスキー樽は板目。
必ずそうなっています。

※別の日に知り合いにモミの木を伝える為に、「正倉院の杉」の話をしたんですが、感想を聞くと「おひつの話」の方がイメージしやすいと言われました。(笑)

正倉院の杉も調湿性に優れているという結果が出てまして、よく住宅で使用する杉の調湿性を説明する為に用いられるんですが、

実はあの正倉院の杉は「柾目」で作られていたようです。

杉も素晴らしいけど、柾目であるからこそ調湿性に優れているのかもしれませんね。

「正倉院 唐櫃(からびつ)」で検索すると、色々資料が見れます^^ 


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