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土壁の想い出

土壁は壁を作るのでは無い、想い出を作るのだ!なんて思う僕。

AB型の河野です。

昔は土壁の家をよく作っていましたので、壁は時間が掛かるものでした。
柱の間に貫を通して、竹小舞を編んで、現場で土と藁スサを練りこんで、一人がヒョイヒョイ土を放り投げて、受け手の左官さんがホイホイッとキャッチして壁に撫でつけていく。
この工程を繰り返して、最後に仕上げ塗りをして、はい完成。
という感じです。

土を壁に使う工法ですので、乾燥がとても大切です。
夏場は大型の扇風機を回して空気が滞留しないようにしてました。
冬場は、土の中の水分が凍ったらダメなので、暖房機設置して温めたりもしてましたねー。
当時は、まだ真冬に現場で焚火をしても怒られない時代でもありましたね。(汗)

壁づくりだけで数か月以上、日に日に現場で壁の乾き具合を見ていた想い出があります。
あの土の匂いは忘れられないですねー。

作りあげるという一点では、あれほどノンビリ自然に作るものは無いんでしょうね。

土壁の家、また作りたいなー。
エアコンなど暖房機器が苦手な方には土壁の家も良いかもしれません。


でも小学生の頃に、大工さんと実家の床板を釘で叩いた想い出とかって未だに忘れないんですよ。
実家は土壁の家なんですけど、土壁作ってる左官屋さんが藁スサ作ってる時の話とか覚えてます。


当時はまだ、こんな感じの道具で工事現場で藁を切ってました。
土壁の藁を切るところからですからねー。なんせ、のんびりです。(笑)

いまの時代なら、一体いつになったら壁が出来るんや!って怒られるかも。
そんな古き良き良い時代を少しの時間でも体験できた僕は、未だに幸せだなぁーと思う訳です。

いつか家づくりも、こうやって職人さんとノンビリ世間話をしながら、ゆったり作りあげる時代に巡り巡って戻ったら良いのになぁと願っています。

現場の空気感は、とても大事よね!

ではまた!



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