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高気密と通気性、両方が大事。

河野です。

先日完成見学会でお話しした内容を解説して書いていこうと思います^^

お客さんからの質問:住宅会社によっては高気密が大事と言ったり、逆に木造の家は動くから空気が動く通気性が大事といったりするけど、結局どれが良いの?

答え:そもそも、高気密と通気性は反対の意味では無いです。どちらも必要なものです。
だから、高気密だから通気性が無いとか、通気性が大事やから高気密はあんまりこだわらない、とかはいずれも間違いかなと思ってます。
高気密と通気性は同時に成立するんです。

じゃ、なんでこういう間違った説明を住宅会社が言うかというと、「その住宅会社の【売り】が違う」からです。
こだわり部分が違うとも言えますね。

一般に高気密が大事という会社は、高気密の数値をこだわります。でも以外に、部屋の中の空気の動きは機械換気だけで「うまいこと循環しますよ」という説明で終わりがちです。

逆に通気性が大事という会社は、そもそも気密測定をしたことが無い会社が多いです。なので、高気密といっても自社の平均的数値は知らない人が多いですね。

このように、どちらかだけをこだわると残りの方はあまり知らないという現象が起きます。そうなると、見学会でも最初に書いたような【どっちかだけ】という選択肢に感じてしまう説明を受けることになります。

でも、本当は高気密と通気性は同時に成立するものです。
では、
高気密とは具体的に何のことなのか?
通気性とは具体的にどの部分のことなのか?

このことを、じっくり突きつめてみると「なんだ、そういうことか」と思ってもらえると思います。
答えは意外にシンプルなのです。


でも、いろんな住宅会社の人たちは、自分たちの【売り】を出そうとし過ぎて、他の分野を知らない人が多いのです。だから、家を建てようとする人が混乱します。

僕としては、そういう混乱する人たちを無くしたいと思っているのです。

話が横道にそれましたね。すみません。
さて、高気密の話です。

高気密は、具体的に何のことなのか?と言いますと。
「家の屋内と屋外で行き来する空気が、設計上、想定していない【無駄な隙間空間】がどのくらい有るのか?」を調べる指標です。

逆に、無駄じゃない隙間空間は何かというと、換気による空気の動きとか、自然の風を取り入れるための通風窓とか、床下を乾かすための通気口とか。こういうのは全て家にとって必要な設計された隙間空間(空気を動かすためのもの)なので、当然無駄じゃないのです。

なので例えば見学会で住宅会社の説明を聞いた時に、「高気密は空気が動かないから木造には合わないよ」ってのは嘘です。

高気密であろうが、空気を動かすのは大事です。むしろ、空気を設計上しっかりと動かした上で高気密な家に出来るのが良いことです。

高気密はあくまで、想定外の無駄な隙間空間が有るか無いかだけの事なのです。

ちょっと文字数が長くなりすぎたので、また次回に通気性については書きたいと思います。
ではまた!


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